今年は寒い年の瀬になりましたねえ~~

宝塚も山手のほうでは雪になりそうな気配・・・
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さて、新年を迎える準備はいかがでございましょうか~~?!
わたくしは・・・道、なかば・・・

がんばっておるところでございます。
でも・・・
このなんていうか・・・カウントダウンよろしく、新年に向けていろいろ準備する感じ、
キライではありません。(たいへんやけど・・・)
これをすっとばすと、新年の味わいが何も無い! のでしょうねえ~

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そんなことを考えていて、古い雑誌の切り抜きを思い出しました。
1990年のたぶん、家庭画報きものサロンの冬号だと。
東京銀座にあった「紬屋吉平」という呉服屋さんの女将さんだった浦澤月子さんです。
当時、おいくつくらいだったのか・・・

ステキな方でございましょう?!
私はずーっと、婦人雑誌のキモノページのウオッチャーだったので、十数冊のファイルがあるのですが、
浦澤さんのページもたくさん残されております。
最近、知ったことですが、かの森田空美先生の若かりし頃のキモノ指南役だった方とか。
なるほど~~!
これは、「浦澤月子の現代きもの語り」というページの新年特集かと思われる
『新春・着衣始語り(きそはじめ)』という5ページにわたる記事の一部です。
少し、ご紹介しますね。
「師走の着古しは『暮れボロ』と言って、お正月を迎える前の辛抱」昔ほどではなくなったとはいえ、まだまだ新年を迎えるための、その家その家の儀式は
残っていて、それをこなして去年(こぞ)今年の区切りをつけて元気で迎える元日の朝は、
やはり誰にとってもめでたく尊いものです。
どういうお正月を迎えるかは、その人の心ばえの問題ですが、私は年を重ねれば重ねるほど、
心新たに、きちんと身支度を整えて迎えたいと思うのです。
昔はお正月は、一年の始まりと同時に、お誕生日を兼ねていたので、なにもかもお正月に
照準を合わせて祝っていたものでした。
今は言わなくなりましたが、私が子供のころは十二月になると、
『暮れボロ』という言葉がよく聞かれたものです。
『暮れボロ』というのは、お正月には何もかも新しくするのだから、
今はこれでしのごうという、新年に期待をかける言葉でした。
きものが少し汚れていても、もうじきお正月で新しいものに替えるのだからと、
「暮れボロで失礼します」などと言ったりしたものです。
その代わり、お正月は下着から履物まで真新しいものをおろしました。
お正月の晴れ着を用意することが、女たちにとっては1年の最大の楽しみで、大晦日の夜は
しつけを取り、新しくあつらえなくても、洗い張りしてさっぱりしたきものを用意して
新年にのぞんだものでした。外出着にしていたものを普段着におろすのもお正月の決め事の
ようなものでした。
毎年きものをあつらえるなどということは、今の時代では難しいことですが、
しかし、半衿一枚でも、足袋一足でも新しくして、
晴れやかな気分で新年を迎えたいものです。***
そしてそして!
迎えるお正月は・・・

この「ひさし髪」がトレードマークでいらっしゃいました

肩のラインがなんともステキ♪
「心が晴れやかになるから『晴れ着』。新春には明るい色が似合います初詣から始まって、新年の挨拶回り、書き初め、七草、鏡開き、成人式、二十日正月、
この間、初釜、初稽古、新年会と、二十日過ぎまでお正月の行事が続き、
老若の晴れ着姿が町にあふれます。
年改まることをこんなに寿ぎ、楽しむ風俗は、世界にもそんなにないのでは、
などと思ったりします。
不思議なことに十二月には寒々しい感じを与えていた白地が、一夜明け、いざ新春となると
清々しく、晴れやかな印象に変わります。
お正月行事に着るきものは季題にも「春着」とあるほどなので、濃い色よりは春らしい明るい色合いの、
模様もめでたく威厳のあるものがふさわしいものです。生地は綸子や縮緬のやわらかく光沢のあるものは
年齢を問わず万人に向きますし、お年を召したかたなら紬地を染め上げたものなどは、
品格、落ち着きとも申し分のない装いとなりましょう。
喜ばしい季節のさきがけとして、昔からよく用いられる模様は、
梅、福寿草、椿、牡丹、鶴、尾長鳥、亀甲などでしょうか。
いずれにしても伝統のよさが現代にもマッチしたものにしちものです。
帯揚げや帯締めなどの小物類も、お正月らしい装いのポイントとなりましょう。
(中略)
お正月の行事が過ぎたら、白を生かすよりは、
温かみのある色合いのものに替えていきましょう。***
写真のおきものは、軽めの柄付けの色留め袖。
年齢相応の華やぎがあって美しいですよねえ。
ちなみに撮影時の着付けは、大久保信子先生です。キリっと江戸前です!
残念ながら、浦澤さんが亡くなられたあと、「紬屋吉平」さんも閉店され・・・
その名を知る人も少なくなってしまいました。
ちなみに、この連載かどうかはわかりませんが、

っていう、本になっています。
残念ながら、この本もアマゾンには無かった・・・

私も持っていません・・・(今からでも、手にはいるかなあ~

)
きものを巡って知る日本人の暮らし方ですね!
この記事から、早や四半世紀・・・
大人になって、家政を担うようになってみると、
季節の行事というのは、淡々とあたりまえにやることに意義があるものなんだなあと思います。
大したことは何もやらない我が家ですが、
一夜明けての元日の、昨日の続きではない、特別な清々しさを味わうために
あと、二日!、ガンバルことにいたしましょう~~~

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皆さま、今年も拙いブログにお付き合い下さいまして、ありがとうございました。
また、すみれ庵の着付けレッスンやレクチャーにご参加頂きました皆さま、
ほんとにありがとうございました。
きものを通して、日本人の暮らし方・生き方を知るって、やっぱり面白い!
来年も、超マイペースな更新になりそうですが、
私のそんな興味の赴くままに「キモノのいろいろ」をお伝え出来たらと思います。
どうぞ、よいお年をお迎えください。
来年も、「Kimono Lesson すみれ庵」と、「すみれ庵 日々、是キモノ。」を御贔屓に~
「Lee」だったかな?日本手ぬぐいを胸に当てるなど、そのページから学びました。
「柄」きものと帯 は持っているのですが、その本いいですね。
先日もお話して思ったのですが、良しとする部分が似ているというか、なんというか。
またお話できましたら嬉しいです。
浦澤月子さんに反応して、コメントいたしました。
今年は、31日まで仕事がないので、久しぶりに大晦日を実家で過ごそうかと思っています。
良いお年をお迎えくださいませ。